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コラム

Googleの企業理念から読み解くSEO対策のヒント

ビジネスに機能するホームページ運営に欠かせない施策であるSEO対策(インターネット検索順位対策)。日本ではYahooとGoogleで検索エンジンのシェアを90%を占めていると言われています。Yahoo検索の検索エンジンはGoogleの検索エンジンを採用しているので、SEO対策=Google検索エンジン対策ということになります。

正解のないSEO対策

Googleの検索順位を決めている基準は完全非公開です。したがって「これをやれば確実に順位が上がる」という正解はありません。
「SEOに強いホームページ」などとアピールする制作サービスがありますが、コンテンツSEOに言及していないサービスはほぼ効果は望めません。また、有料で検索順位を上げるサービスもありますが、これはGoogleを欺く行為なので、おすすめしません。一時的に効果があるかもしれませんが、いつかドメインごとペナルティ受けてしまう可能性があるからです。そして有料SEOサービスを解約したとしても元の評価に戻らないこともあります。Googleは世界有数のIT企業、敵に回すようなことはやめましょう。

SEO対策のヒント

具体的な対策方法は公開されていませんが、Googleが公表している企業理念「Google が掲げる 10 の事実」に着目すると、SEO対策のヒントになる内容が多く含まれています。

「Google が掲げる 10 の事実」

  • ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
  • 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
  • 遅いより速いほうがいい。
  • ウェブ上の民主主義は機能する。
  • 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
  • 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
  • 世の中にはまだまだ情報があふれている。
  • 情報のニーズはすべての国境を越える。
  • スーツがなくても真剣に仕事はできる。
  • 「すばらしい」では足りない。

(1)ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。Google のトップページはインターフェースが明快で、ページは瞬時に読み込まれます。金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。広告は、広告であることを明記したうえで、関連性の高い情報を邪魔にならない形で提示します。新しいツールやアプリケーションを開発するときも、もっと違う作りならよかったのに、という思いをユーザーに抱かせない、完成度の高いデザインを目指しています。
とにかくユーザーファーストであること!

この項目(1)だけ覚えていただければよいのかもしれません。
とことんユーザーのことを考え、コンテンツを追加・更新する。誰かの真似ではなく、自分が正しいと思うオリジナルコンテンツを発信し続けることです。

(2)1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。

Google は検索を行う会社です。検索問題を解決することだけに焦点を置いた世界最大級の研究グループを有する Google は、自分たちにできることが何か、それをもっとうまくやるにはどうすればいいかを知っています。複雑な問題も反復に反復を重ねて解決し、すでに膨大なユーザーが情報をすばやくシームレスに検索できているサービスに対しても、絶え間ない改善を続けています。検索分野で培った技術は、Gmail、Google マップなどの新しいサービスにも応用されています。Google では、他の分野でも検索技術を活用することで、ユーザーが生活のあらゆる面においてさまざまな情報にアクセスして利用できるよう努力を続けています。
Google自身の事業に対する向き合い方を述べている文章ですが、SEO対策の観点で読むとホームページは関連性の薄いコンテンツをあれもこれも掲載するのではなく、「1つのジャンルに拘った専門性と信憑性の高い内容を評価する」ということが読み解けます。

(3)遅いより速いほうがいい。

Google は、ユーザーの貴重な時間を無駄にせず、必要とする情報をウェブ検索で瞬時に提供したいと考えています。自社のウェブサイトにユーザーが留まる時間をできるだけ短くすることを目標にしている会社は、世界中でもおそらく Google だけでしょう。Google は、Google のサイトのページから余計なビットやバイトを削ぎ落とし、サーバー環境の効率を向上させることで、自己の持つスピード記録を何度も塗り替えてきました。検索結果の平均応答時間は 1 秒足らずです。Google が新しいサービスをリリースするときには、常にスピードを念頭に置いています。モバイルアプリをリリースするときも、新時代のウェブにふさわしい高速ブラウザの Google Chrome をリリースするときも同じです。今後も、さらなるスピードアップを目指して努力を続けていきます。
これはそのままホームページの表示速度を速めよ!ということですね。なぜかと言えばユーザーに少しでも不便な思いをさせてはいけない(Googleの立場で言えば「サーバへの負荷はできるだけ減らしてね」)ということ。
動画や画像のファイルサイズの軽量化やインターネットブラウザの標準機能になった遅延読み込みタグの活用、ユーザーにストレスを感じさせないインターフェイスの改善などに努めましょう。

(4)ウェブ上の民主主義は機能する

Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Google では、200 以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。また Google では、多くのプログラマーの力の結集によって技術革新が進むオープンソース ソフトウェア開発にも力を入れています。
民主主義とは文中にある通り、「ウェブサイトに張ったリンク(被リンク)」のことです。良いコンテンツは他のホームページで紹介されたり、SNSでシェア、または保存されたりします。それは膨大なインターネットユーザーから支持されていることを意味し、支持の多いホームページは評価され、上位表示されます。

(5)情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。

世界はますますモバイル化し、いつどこにいても必要な情報にアクセスできることが求められています。Google は、モバイル サービスの新技術を開発し、新たなソリューションを提供しています。スマートフォンから Google 検索にさまざまな方法でアクセスできるだけでなく、メールを読んだり、カレンダーでイベントを確認したり、動画を見たりなど、世界中のあちこちからスマートフォンをさまざまな用途に使えるようになりました。また、無料のオープンソース モバイル プラットフォームである Android では、さらに画期的な革新をモバイル ユーザーに提供したいと考えています。Android は、インターネットの土台にあるオープン性をモバイルの世界にもたらすものです。Android によって、ユーザーの選択肢が広がり、先進のモバイル体験が可能となるだけでなく、携帯通信事業者、メーカー、デベロッパーにとっては、新たな収益機会が生まれます。
昨今では当たり前になったモバイル対応。画面レイアウトだけでなく、表示速度やインターフェースの改善も当然含まれる要素です。これから発売されるであろう未知のモバイルデバイスにも対応していくことが求められそうです。

(6)悪事を働かなくてもお金は稼げる。

Google は営利企業です。企業に検索テクノロジーを提供することと、Google のサイトやその他のウェブサイトに有料広告を掲載することで収益を得ています。世界中の数多くの広告主が AdWords で商品を宣伝し、数多くのサイト運営者が Google の AdSense プログラムでサイトのコンテンツに関連する広告を配信しています。広告主だけでなく、すべてのユーザーの皆さんにご満足いただくため、Google では広告プログラムとその実践について次のような基本理念を掲げています。(以下省略)
GoogleのマネタイズポイントであるGoogle広告に対する考え方を述べています。
利益を優先するあまり、広告だらけのホームページやそもそも嘘の内容を掲載して、広告をクリックさせる仕組みをGoogleは許さないと言っています。そしてここでもコンテンツの専門性や信憑性が重要と説いています。

(7)世の中にはまだまだ情報があふれている。

Google が他のどの検索サービスよりも多い HTML ページのインデックス登録に成功した後、Google のエンジニアたちは、簡単には検索できない情報に目を向けました。その一部は、電話番号や住所、事業別ディレクトリなどで、新しいデータベースを統合するだけで検索可能になりました。しかし、中にはもっと工夫が必要なものもありました。たとえば、ニュース アーカイブ、特許、学術誌、数十億枚の画像や数百万冊の書籍を検索する機能です。Google の研究者たちは、今後も世界中のあらゆる情報を検索ユーザーに提供するために開発を続けていきます。
Googleのあらゆる情報(コンテンツ)を理解する技術開発を続けることの意思表明。現在のSEO評価基準の中心はテキストデータで、ビジュアルという観点の評価が弱いという印象です。
ただ、どんなに詳しく説明された長文テキストよりも1枚の写真の方が感動や共感を生み、ユーザーに評価されるという事実がある以上、Googleもこの分野に注力せざるを得ないと思います。
いつか技術革新によりビジュアルが評価対象になる時がくるのでしょうか。デザイナーとしては期待と不安が入り交じる心境でその時を待ちたいと思います。
(8)情報のニーズはすべての国境を越える。
(9)スーツがなくても真剣に仕事はできる。
こちらの2項目はあまりSEOに関係しなかったので省略。

(10)「すばらしい」では足りない。

Google にとって一番であることはゴールではなく、出発点に過ぎません。Google では、まだ達成できないとわかっていることを目標に設定します。そうすることで、目標達成に向けて全力を尽くし、期待以上の成果を残せるからです。Google は、技術革新を繰り返し、機能性の高いサービスに対して、さらに期待を上回る改良を加えています。たとえば、正しいスペルの単語を入力したときに正常に検索されるのを見たあるエンジニアは、スペルが間違っているときの処理方法について改善の余地を見出し、直感的で役に立つスペル チェッカーを開発しました。

たとえユーザーが自分の探すものを正確に把握していなくても、ウェブで答えを探すこと自体はユーザーの問題ではなく Google の問題です。Google は、全世界のユーザーがまだ具体的にイメージしていないニーズを予測し、新たなスタンダードとなるサービスを作り出しています。たとえば、Gmail を始めたときには、当時のどのメールサービスよりも多くの保存容量を提供しました。今考えると当たり前のサービスですが、そう思えるのは、現在 Google のメール容量が新たなスタンダードになっているからです。このような変化をもたらすのが Google の望みであり、新たな一歩を踏み出す方向を Google は常に探しています。つまり、現状に満足しないことが Google のすべての原動力となっているのです。
こちらも項目(7)に続き技術革新のための活動指針表明です。最近(2022年)では対話型AIチャットサービスもリリースされ、ネット検索のあり方が激変するのではないかと噂されています。
今後、革新的なデジタルデバイスや検索システムが開発されたとしても、項目(1)の「ユーザーファーストであること」が普遍的な検索エンジン対策であることは間違いなさそうです。

さいごに

検索結果の上位表示を獲得するには、並大抵の努力ではなし得ません。企業理念を読み解き、最新情報にアンテナを張り、Googleの意向に従った対策を根気強く続けなければ、同様に努力するライバルに勝つことはできません。諦めてしまいたくなります…
でもGoogleはそんな不確かで気の遠くなる様なSEO対策をしなくても、ちゃんと他の選択肢を用意してくれています。

そう、それは「Google広告…」

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